久方ぶりの海外出張となりました。
殺伐とした日本から離れ心が安らぐ気持ちと期待で血が騒ぐ気持ちの入り乱れる中、関空に向かいます。
飛行機は、夕方発でゆっくりと向かうことが出来ました。フィリピンに向かう時はお土産を買って行かなければ落ち着かないという変な習慣が付いていたのですが今回はそんな気も起きませんでした。
いよいよゲートに向かいます。
定刻通りの出発で現地時間夜の10時半ぐらいに到着しました。
問題無く入国審査、税関を抜けて外に出て行きます。本来ならMILOと書いた紙を持ってドライバーが出口で待っている手筈でしたがどうみても見当たりません。
仕方なく待っていると次々に「タクシー?」と声かけてくるタクシードライバーにうんざりしました。
さすがに遅いので電話を現地の会社の日本人にかけると「何処に居ますか?」と言います。
「はぁ?空港ですが」と答えると「今向かっています。後少しで着きます。渋滞が酷くて・・・」と言い訳が延々と始まりました。心の中で『使えないな~』と思いました。明日からの仕事について先が思いやられるなと感じました。ハノイの空港から2時間かけて今夜のホテルに到着です。一泊800円で部屋は広くキングサイズのベッドが2つあるツインルームでした。勿論タオルや歯ブラシは2セット準備して有ります。勝手に妄想は膨らんでいきました。
しかし翌日から工場の建設が遅れている事に対してのミーティングやら外注工場の視察及び指導で毎日帰宅は10時頃。とても遊びに出れるような雰囲気では有りません。しかも田舎で何にも無い。夜10時頃には人が歩いていない。それでもホテルの周りを散策してみたがネオンらしきものはまったく無し。タクシーで何処か行こうとしても英語がまったく伝わらない。此処では長期仕事が出来ないなと切実に思いました(これ重要(笑
そして一週間が過ぎた頃、日頃の仕事のストレスが溜まりイライラしていました。その日は、早く仕事が片付き夕食を食べお店を出るときにガードマンにお酒が飲める所、女が居るところなどを身振り手振りで聞きます。
そして「ディスコ」という言葉に反応が有りました。タクシーを止めガードマンにその場所を説明させ乗り込みます。そしてそのお店に着きました。
店の前にはベトナムらしくバイクが所狭しと駐車されています。エントランスフィーは取られず中に入ると五月蝿いほどの音量の中激しく踊っている人々が居ますいます。「おっ!ディスコらしいじゃない」と思いつつ2階席に座りました。ボーイがやって来たのでビールを頼みます。階下を見下ろし可愛い子がいないか探します。
しか~し大問題を発見。
なんと女の子が絶対に少ない。ベトナム野郎95% ババエ5%ぐらいの比率です。
「何なんだ此処は!」
非常に怪しいです。野郎共が4、5人のグループでやって来てニコニコしながら一緒に踊っています。
純粋に踊りたいだけなんでしょうか。それでも5%のババエに対して声をかけている奴もいます。
しかしその5%のババエを見ると松本明子似や久本雅美似でストライクゾーンから大きく外れあわやデットボールクラスです。
仕方が無いのでピーナッツのお菓子をつまみにビール呑みながらダラダラと時間が過ぎていきました。
すると下の薄暗いホールから「★○△■!」とこちらに声をかける人がいます。
見るとと若い女の子です。
この一週間真面目に仕事をしていた事は神様は知っていたのです。
しかし、何を言っているのか分からない(笑
「何を言っているのか分からない。英語は喋れますか?」というとその子は「何処から来たのか?」と英語で話してきました。
やはり神はいるのです。
2階席に来させてビールを飲ませます。21歳のH子ちゃんと言います。
良く見ると北陽の虻川にちょっと似たところが有ります。
なんなんだこのディスコは・・・・・
そしてH子は「友達を呼んでいいか」と言うので「良いよ」と言うとなんと松本明子や久本雅美が来たではありませんか(笑
話を聞くと3人で来ている言います。日本人と話をするのは初めてだとも言います。
松本と久本はNGですが虻川と何とか仲良くなればこの先楽しくなるかなと思っているといきなりお店の照明が一斉に点きました。
「なんだ?」と聞くと閉店です。お国の厳しいルールできっかり12時で終わりです。
一緒にいた3人の芸人も帰りのバイクが無くなるからと足早に去っていきました。
そして私にはホテルに帰る為タクシーとの戦いが待っているのでした。
やはり神様は試練を与えるが仕事のようです。